カンボジア情報

カンボジア・韓国首脳会談、770億円の直接投資を表明

東南アジア諸国連合(ASEAN)3カ国を歴訪中の韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は14日午後、最後の訪問国カンボジアの首都プノンペンに到着しました。翌15日には、カンボジアのフン・セン首相と会談し、農業、インフラ建設、産業、金融など幅広い分野での協力拡大について意見交換を行いました。

文在寅大統領は、同国の経済開発を目的として2019~23年に7億米ドル(約770億円)を有償支援すると表明しました。


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なぜ、韓国はカンボジアに対して協力的なのか?

二国間の友好強化

カンボジアと韓国は、1993年にカンボジアのフン・セン首相が韓国を訪問し、1997年に駐カンボジア大使館が開設されたことにより友好関係が築かれました。現在韓国はカンボジアに最も影響を及ぼす国の一つにまでなっています。経済面でも韓国は、カンボジアへの直接投資額が中国に次ぐ第2位です。韓国の投資家は、中国の投資家と同じくカンボジアに大きな魅力を感じています。

 

二重課税防止協定を締結する方針

両国では貿易額が1997年に国交を回復した当時の5400万ドルから2018年は9億7000万ドルに増えたことを評価し、二重課税防止協定(租税条約)を早期に締結すべく協議に入りました。
租税条約が締結されていないと、企業はカンボジアと韓国本国で二重に税金を払うこととなります。しかし、租税条約が締結されれば、カンボジアでの課税が免税となり二重課税を回避することができるため、企業にとっては利点となります。

租税条約の締結は、カンボジアに進出している約200社の韓国企業が支援や投資協力を拡大できる体制を作りだします。

なお、韓国と並行して日本やフィリピンとも租税条約締結に向けての協議を行なっております。

 

韓国の「新南方政策」を積極的に支持する

新南方政策とは

韓国の新南方政策は、インドや東南アジア諸国(ASEAN)との経済協力を強化させ、これらの国々との交流・協力関係を格上げするというものです。アメリカと中国への貿易依存度が高い韓国は、米中貿易紛争により危機に直面しています。今後、成長の可能性が高いインドとアセアン地域は、韓国が新たに開拓しなければならない市場と位置づけているのです。

 

ベトナムからカンボジアへ

すでに韓国は、対ベトナムの直接投資では増加基調が続いており、2018年の直接投資額は31億6,217万ドル、新規法人数は822社と、いずれも過去最高を更新しています。韓国の製造業企業は2000年代中ごろまでは、中国が輸出向け生産拠点となっていましたが、その後の中国での生産コスト上昇を受け、中国に代わる生産拠点を求めるようになりベトナムに進出を始めたのです。現在ではサムスングループやLGグループなども、ベトナムに生産拠点をシフトさせています。これは、日本企業のチャイナプラスワン・タイプラスワン計画と意味合いは同じです。日本企業が、チャイナプラスワンでタイに工場をシフトさせ、後にタイプラスワンでカンボジアに注目したのと同じで、韓国も生産拠点の集積地であるベトナムの隣国カンボジアには大きな魅力を感じています。これが、韓国のカンボジア支援拡大・投資拡大方針に繋がっているのです。

 

カンボジアのフン・セン首相も政策に同意している

カンボジアのフン・セン首相は、韓国の文在寅大統領と3月15日にプノンペンで首脳会談を行い、韓国政府の支援に対して謝意を表明しました。カンボジアの経済成長に向け、協力を続行したいとの意向を示した上で、「文大統領の新南方政策を積極的に支持する」と表明しました。

 

韓国の動きも見逃せないカンボジア経済

 

韓国のカンボジアへの直接投資額は中国に次ぐ第2位で60億ドルに迫る勢いです。また、カンボジアとの貿易額では、9億ドルを超える規模まで増加しており、韓国はカンボジアで存在感を発揮しています。
今回行われた首脳会談をきっかけに、韓国からカンボジアへの投資が加速するようであれば、カンボジアの経済発展にどのような影響を与えるかが注目されます。

 

 

 

 

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