バベットの国道沿いには10数件のカジノホテルが建ち並んでおり、経済特区の工場地という顔だけはでなく、リゾート地としての顔も持ち合わせています。ホテル内には、カジノだけではなくレストランやバー、エステサロン、ショップ、その他アミューズメント施設などがあり、カジノ以外でも楽しむことができる施設となっています。ベトナム・ホーチミンからバベットまでは1時間程で行けるため、ベトナム国内のカジノに入場規制があるベトナム人は週末などにバベットに訪れます。最近では、中国資本による不動産開発などの増加に伴い中国人(労働者・観光客・移住者)の姿もかなり多く見かけられます。中国資本の建設現場にはもちろん、カジノホテルやマーケットにもその姿を見かけるようになりました。
【バベット】中国資本がカジノホテルにも進出
近年、バベットでは中国資本によるマンション建設だけでなく、カジノ産業への進出も加速しています。今年に入り韓国資本のバベット最大手カジノホテル「Las Vegas Sun」を中国資本が買収して「Felix」と改名して営業しています。また、現在新しく中国資本のカジノホテルも建設されています。下記写真はその建設現場を撮影したものです。
建設中のカジノホテルは、主に観光客を含む中国人向けになると思われますが、すでに近隣では中国人観光客を見込んだ飲食店や宿泊施設などの建設ラッシュが起きています。この地区は、すでにリトルチャイナタウン化しており、看板も漢字表記のものが多くスタッフも中国語対応になっています。バベットには、このような地域が少なくとも現状で2ヶ所あります。2年ほど前までは、ごく小さなコミュニティでしたが、中国人の人口増加に伴いエリアを拡大させています。バベットでは、アパート・マンション建設が盛んに行われておりますが、中国人向けの物件がほとんどで家賃は1,000ドル近くします。ちなみにカンボジア人向け物件の家賃相場は50~100ドルとなります。
カジノ効果で更なる経済発展へ
日本でも2018年7月に「IR実施法案」が成立して、IR(Integrated Resort/統合型リゾート)が話題となっています。IRとは、カジノのほかホテルや劇場、国際会議場や展示会場などのMICE施設、ショッピングモールなどが集まった複合的な施設になり、多くの地域が町の活性化のためにIR誘致を目指しています。
バベットには、上記の通りカジノリゾートがすでに沢山あります。それにより、ベトナムや中国からの観光客の誘致・カジノ税収入などで地方自治体の新規財源の創出・地域での雇用促進や経済波及効果が起きています。また、バベットには9つもある経済特区からの経済波及効果もあることから、今後バベット地域の経済発展はかなり期待が持てます。