「外貨預金」とは、自身が所有している日本円を外国の通貨に換えて預金することです。日本は現在、超低金利と言われていますが、世界を見渡せば日本よりも金利水準の高い国は沢山あります。日々の生活だけに限らず、老後も含め人生には何かとお金がかかります。今後の資産形成手段の一つとして「外貨預金」を考えるうえで、「円預金」と比べた時のメリットや注意点について紹介します。
外貨預金のメリット
外貨預金の最大メリットは、日本円よりも高い金利が期待できる点です。超低金利が適用される円預金に対し、外貨預金は国によっては高金利なものがあり、円預金と比べて金利による利益が見込めます。もう一つ、外貨預金が円預金と大きく異なっている点は、為替の変動によって為替差益を得られる可能性があることです。例えば、1ドル100円のときに100万円を米ドルに換えると1万ドルになります。その後、1ドル110円のときに米ドルを日本円に換えると110万円になります。為替の変動により10万円の差益が生まれます。これが為替差益です。つまり、金利と為替差益が外貨預金のメリットであり、大きな魅力でもあります。もし自分の資産が日本円だけだったら、将来大きく円安になった場合、外国のものを購入する際に多額なお金が必要になります。日本円の預金だけでは自分の資産を日本だけに投資していることになり、リスクが偏ってしまいます。外貨預金を保有することは、通貨を分散させることになり、日本だけでなく、他の国にもリスクを分散させることができるのです。
外貨預金の注意点
為替レートが常に変動しているということは、交換のタイミングによっては為替差益ではなく為替差損が発生するリスクもあるということです。1ドル100円のときに100万円を米ドルに換えると1万ドルになります。その後、1ドル90円になり、1ドル90円のときに米ドルを日本円に換えると90万円になります。為替の変動により10万円の損失が生まれます。これが為替差損です。為替差損によって、元本割れする可能性もあるので始め時、辞め時のタイミングを見極めることが大切です。また、円預金の場合には預金者を保護する制度（ペイオフ）があり、預入銀行が破綻した場合でも元本1,000万円とその利息分は保護されます。しかし、外貨預金はペイオフ制度の対象にならず、銀行が破綻した場合の保護がないので一つの銀行だけに資産のすべてもしくは大部分を預けることは避けるべきです。
今、外貨預金を始めるタイミング？
上記で説明した通り、外貨預金を始めるうえで重要なのが、長期的に見て今後の為替レートが円高と円安のどちらの方向に動きやすいかということです。日本では他の先進国をしのぐピッチで少子高齢化が進んでおり、人口が1億人を割り込むのもそう遠くない将来だと予測されています。その結果、労働人口が減って日本の経済力が低下していく恐れがあるわけです。これに対し、アメリカは世界トップの経済力を誇る先進国であるとともに、依然として人口が増えており、今後もその傾向が続くと見られています。また、政策金利に関してもゼロ金利を維持する日本と急ピッチで利上げに踏み切るアメリカではドル買い・円売りが促されます。こうした金利差や力関係の変化を踏まえて、為替相場の大きな流れは円安・ドル高に向かっていくと指摘する専門家もいます。
アクレダ銀行米ドル建て定期預金 1.50～6.25％
