カンボジア情報

カンボジアの水道事業を担う日本企業とは?

皆さん、カンボジアの水道事情はご存知でしょうか?
「東南アジア=水道水は危険」というイメージがあります。それはカンボジアにおいても同じで、基本的に日本のように蛇口をひねって出る水を飲むことは現地人であっても殆んどありません。ただし、カンボジアの水道水に関しては他の東南アジア諸国に比べて少々状況が異なります。ポルポト政権崩壊後、カンボジア復興のため生活インフラを世界各国が協力投資をして立て直してきました。特にカンボジアの水道インフラを整備してきたのは日本の企業であり、日本の機械を持ち込み導入しているので、水道水はアジアの中では綺麗な方となります。そんなカンボジアの水道事情をさらに改善すべく、今も継続的に日本企業が修繕活動をしているとのことなので、紹介していきます。


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日本企業がカンボジアで水道事業を行う

株式会社神鋼環境ソリューションは、カンボジア工業手工芸省からプノンペン市コーダック及びカンダール州コーオクニャテイ地区の独占水道事業権を取得しました。本事業は、初めて日本企業が実施するカンボジアでの水道事業になり、2019年3月14日に起工式を実施しました。水源となるメコン川の水を最新の水処理技術で浄化し、飲料水として個別給水を行います。事業内容は、従来の水道設備の設計・建設および試運転業務に加え、原水の取水、上水への浄化、各地区への配水、メーター検針、料金徴収まで一貫して行うものです。
株式会社クボタ工建は、株式会社建設技研インターナショナル、株式会社ジオクラフト、メタウォーター株式会社と構成するコンソーシアムで、カンボジア王国コンポントム州における「コンポントム上水道拡張計画」を受注しました。当案件は2017年3月に日本政府とカンボジア政府が調印した、事業・運営権対応型無償資金協力の一環となります。事業・運営権対応型無償資金協力とは、民間企業が関与して施設建設から運営・維持管理までを包括的に実施する公共事業に無償資金協力を行うことを通じ、日本企業の事業権・運営権の獲得を促進し、日本の優れた技術・ノウハウを途上国の開発に役立てることを目的としています。

 

株式会社神鋼環境ソリューションとは?

株式会社神鋼環境ソリューションは、神戸製鋼グループに属し、グループ内の環境事業を担っている大手環境プラントメーカー企業になります。おもに上下水道における水処理装置の製造・販売を行っており、これまでに多くのアジア新興国の水道インフラ整備を手掛けてきました。

2009年 ベトナム・ドンナイ省で排水処理設備拡張工事を受注。
2010年 ベトナム・バリアブンタウ省で国内最大手鉄鋼メーカー向け水処理設備を受注。
2012年 インド・バンガロール市で水処理システムを受注。
2013年 ベトナム・ロンアン省で水インフラ事業に参入。
2014年 ベトナム北部にて工業団地向け大型水供給設備を受注。
2015年 ベトナム南部ビンズオン省で下水処理設備を受注。
2015年 ベトナム北部にて省エネ技術を適用した水供給設備を2件受注。
2016年 カンボジア・モンドルキリ州セン・モノロム市に浄水設備を納入。
2017年 ミャンマー・ティラワ経済特区で浄水設備を受注。
2018年 ベトナム・ハイフォン市最大の浄水場のアンズオン浄水場改善計画を受注。
2019年 カンボジア・プノンペン市コーダック及びカンダール州の独占水道事業権を取得。
2019年 ベトナム・ホーチミン市で国内最大級の製紙排水処理施設を受注。

 

なぜ、日本企業が任命されたのか?

カンボジアは直接投資額1位中国と2位韓国との関係が強い中で、なぜインフラ(水道)整備においては日本企業を選ぶのでしょうか。それは、日本企業の優れた技術力です。
言うまでもなく、「水」は人が生きる上で重要な資源であり、特に途上国では「安全な飲料水の確保」は人々の生活向上、自国の経済発展にもつながるのです。カンボジアは、その重要なインフラ整備を日本企業の持つ優れた技術力に託したのです。その結果、多くの途上国の水問題に深刻さが残るなかで、カンボジアの首都プノンペンの水道整備プロジェクトは、途上国の都市部における水対策の成功例として挙げられるまでになりました。今後、日本の技術力を活かすことで、水道のインフラはプノンペン以外にも拡大していくと予想されます。カンボジアでプノンペン並みの都市が増えることで、国としてのさらなる経済成長を呼び込むことになるでしょう。

 

 

 

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