カンボジアの首都プノンペンでは至るところで日々開発が進んでいます。今回は特に開発が盛んに行われている注目地区を2つご紹介します。1つ目はプノンペン中心部から日本の援助で架けられた「日本橋」を渡った北東部に位置する「チョロイチャンバー地区」、2つ目はプノンペン中心部から短い橋を渡った小さな島になっている「コピッチ地区(通称ダイアモンドアイランド)」です。下地図は、そのエリアを表示したものです。
チョロイチャンバー地区
最近プノンペンで注目されているのが、チョロイチャンバー地区です。日本橋を渡った対岸にはリバーサイド地区と呼ばれるプノンペン中心部で一番栄えているエリアがあります。チョロイチャンバー地区は、3年前までは高級ホテル「ソカプノンペンホテル(Sokha Phnom Penh Hotel)」がポツンと建っている程度で、特に何も無くて地元の人たちが住んでいる少し貧しいエリアでした。その後、カンボジア政府による都市開発計画が進められ、都市設計はフランス、建設投資は中国に頼み、大規模インフラ整備が始まりました。チョロイチャンバー地区300ヘクタールに住宅街、商業施設、病院、公共施設(学校・公園・役所など)を建設すると共に、太陽光・風力発電、防犯カメラなどを設置してスマートシティを目指します。整備が始まると、民間企業(ここでも中国資本が目立ちます)も外国人向けサービスアパートメント、大型スーパーマーケット、レストランやカフェなどの建設を加速させました。これまでリバーサイド地区に住んでいた外国人居住者も開発とともにチョロイチャンバー地区に転居してきており地域が活性化してきています。また、テーマパークとしてはカンボジア初となる恐竜博物館も建設中です。まだ開発途中のチョロイチャンバーエリアですが、すでに地価の上昇は進んでおり2015年頃に比べると約400%近く上昇してます。
コピッチ地区(通称ダイアモンドアイランド)
コピッチ地区は通称ダイアモンドアイランドと呼ばれていて、プノンペン中心部から短い橋を渡った小さな島になっており、プノンペン中心部(リバーサイド地区)や開発著しいチョロイチャンバー地区にも近い高級物件エリアになります。エリア内は、まるでフランス・パリのようなつくりで凱旋門のような建物まであります。多くの高層ビルや高級コンドミニアムが建ち並ぶなかで、日本のホテル東横インも営業しています。ダイアモンドアイランドからプノンペン中心部に渡ったところには、イオンモール1号店やプノンペン唯一のカジノ・ナガワールドがあり、立地がとても良い場所になります。4~5年前に、当社が事務所を借りていた時には家賃は800ドル程度でしたが、現在は1,000ドルは余裕で越えてしまう高級エリアになってしまいました。現在も開発は進行していますが、ここでもやはり中国資本の建築物が目立ちます。現地不動産会社の話では、1㎡あたり6,000~8,000ドル(66~88万円※110円/ドル計算)になりプノンペン市内でも超高級エリアのひとつです。